永森芳信の本物志向

  • 2012年02月23日

    永森建設の技術力(職人力) “大工編”その2

    以前当社で高校・専門学校を卒業された子が大工をしたいという申し出がありました。

    そのことがあり、私は初めて大工を一から育てることを試みました。

    大工見習いとして5名ほど雇い、1年間工場で勤務をし、その後各棟梁にお願いをし、指導して頂きました。

    しかしながら残念なことに、3年が経過した時には、見習い大工は一人も残っておりませんでした

     

    基本的に物事というのは「やってみよう」というだけでは続けられないものなのですね。

    好き」という強い気持ちがなかったため、低賃金での苦しい修行には耐えられなかったのでしょう。

    教える側も苦労が伴うものです。

    棟梁も、自分の子供なら即成長が見受けられなくても我慢して教えることができるものですが、教えることにより手が止まってしまうので、棟梁にとっては負担が大きく、多少の会社の援助だけではそれをまかなうことは出来なかったようです。

    これは私の失敗例です。

    職人を育てる為には、社員と少し違った教え方をしなければいけないということを悟りました。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    現在では、一から育てるということを当社では行っておりません。

     

    新しい大工を採用する場合は、当社の専属大工からの紹介・もしくは当社の協力店の推薦が条件となります。(推薦するということは、その推薦者に責任があるということです。)

    この条件に適った何人かの大工と面接を行います。

    その後棟梁の下で仕事をして頂き、当社の大工として適任かどうかを見極めます。

    素質技術力人間性を評価された者のみを、専属大工として受け入れています。

     

    「図面を読む力がない」「手が綺麗ではない(性格が大雑把)」「会社の施工マニュアルにのっとって仕事が出来ない」「自己流がきつすぎる」等、専属大工として働いてもらう基準に満たないと判断した場合は、残念ながらお断りをしております。

    専属大工を選ぶ際には、推薦・面接・仕事内容の段階を踏んでいるのです。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    前回のブログでも書いたように、お客様が大工を選んでいるわけではありません。

    当社を信用して、大工を選定することを任さられているのです。

    つまり当社には、「自信を持って仕事を任せられる大工」を選ぶ責任があるのです。

     

    他社では契約が決まってから・手間を決めてから大工を選んだりするため、春先のような忙しいときには大工の当たりはずれが出てきます。

    ここが中小の工務店さんや寄せ集めの大工さんを抱えるハウスメーカーと全く断る点です。

     

     

    去年の暮れに平成23年最後の建前がありました。

    大変雪が降り、とても寒かった日です。

     

     【建前の様子】

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    そのときにある大工が私の近くに寄り、次のようなことを話してくれました。

     

    「昨日大工組合の会合があり、そのときに「あなたはどこで働いてるんや?」と聞かれたんです。」

    その大工は「永森建設で7年ほど仕事しているんや」と答えたそうです。

    「「へー。あの会社よく入れたねーなかなか入れない会社って聞いているよ。ぜひ俺も推薦してくれ」と言われたんです。」

    「社長どうですか」と言われたのですが、「今は大工がいっぱいいるので募集はしていないんだ」と断りました。

     

    何よりも「僕ら大工は永森で仕事が出来ることが誇りなのです!」という力強い言葉が、大変嬉しく思えました。

     

     

    ここで一句。

    ありがとう 誇りと思う 力かな

     

  • 2012年02月18日

    永森建設の技術力(職人力) “大工編”

    今日は、最も大切な大工工事について述べたいと思います。

    当社には匠の会という会があり、その会に入って頂いている大工は当社の仕事のみを行う専属棟梁です。

    当社の大工は、社員大工とを合わせると総勢55名になります。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    HP及び総合カタログをご覧になっていただけるとわかるかと思います。

    (こちらをクリック→永森の匠 )

    経験・顔写真をお客様に公開し、責任体制を明確にしているのです。 

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    お客様は当社を選んでいただいたわけで、作り手の棟梁を選べるわけではありません。

    たまに逆指名(「あの棟梁でしてね」とお客様から依頼があることも・・・)もありますが、基本的にはお客さまと棟梁が顔を合わせるのは工事に入る前の段階です。

    だから棟梁を選任するということは、責任重大なのです。

     

    一般論でお話させていただきますと、棟梁には色んな大工がいます。

    初心者マークの大工。普通は1年から3年程は大工見習いで、一人前の大工ではありません。

    3年から6年程の大工はまだまだカッツケ大工が多く、肝心なところがまだ理解できていなく、まだ一人立ちは出来ません。

    7年から10年ほど経つと、ほぼ一通りの技を覚えます。

     

    一般的には高卒から大工見習いを初め、10年以上経った28歳から30歳前後でやっと一人前の大工になれるのです。(親方の教えが良ければ、また本人の飲み込みが早ければ、数年を短縮することはあります。)

    一人立ちをした後は、まず小さい坪数や和室の少ない大壁の家からのスタートです。

     

    一人立ちをし、さらに10年ほど経験を積み、36歳前後から50歳前後になるとまさに「旬」。

    最高の実力ある名棟梁になります。

    その為にはひたすら努力し、勉強し、切磋琢磨しく努力すること大切なのです。

    そんな大工だけが名棟梁と呼ばれるのです。

    名棟梁と呼ばれるためには持って生まれたセンスも必要ですが、周囲の環境(色んな場面を経験できる会社に所属すること)が最も大切となります。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    当社では、2ヶ月に1回全大工との勉強会を行い、技術の向上を図り、大工同士の結束を高めています。

    大工同士の交流がさかんで、お互いに新しい情報を入れられるような仕組みが出来あがっているのです。

    ただ、基本は研究熱心なこと・自分の技を高めるという意欲を持つこと・そして良きライバルが必要で、振り返ってみたらお金が付いてきている!ということが大切なのです。

    昔、年齢のこともあり辞めた棟梁が、私に残した言葉があります。

    「社長ご存知ですか?永森の大工は他社でも超一流!それくらいレベルが高く、やりがいを持ってやっているということを。良くこれだけの大工が集まってきましたね。」

     

    「何故集まったのだろう」私は自分でその答えがわかりませんでした。

    その棟梁は、仕事が切れない・大工同士の結束力が高く、技術力を競い合える・当社の工務社員との関係が良い・それと金払いが良いこと、と・・・○○さんが好きだからです。と言っていました。

     

    私には大変嬉しく、誇らしく思った一言でした。

     

    同じ釜の飯を食う仲間。

    だから、お互いに助け合い、お互いに頼り合い、お互いに支えあうということが大切だということを再確認しました。

     

    ここで一句。

     

    社長が認めたある大工の一言。

     

    やっとなれた

    大八でなく

    大工さん

     

     

     

    ・・・親父ギャグですね。

     

  • 2012年02月13日

    年を新たにして、再度思うこと。 ~素材力~その2

    今日は2つ目。

    木には伐採時期(伐り旬)がとても大切です。

     

    一般的に樹木の伐り旬は、樹木の成長が止まる時期、

    つまり根からの水の吸い上げが停止し、樹液の流動が止まった秋から冬に掛けて、が適切であるとされています。

    この伐り旬を間違えると、木に虫が入ったり、製材したときの色上がりが悪かったり、木肌に艶がなかったり、商品としての価値がなくなってしまいます。

     

    伐る時期を大まかに言うと、100年前後の古木は盆過ぎから12月頃までで、50年までの木で間伐や間引きをするときは10月から2月頃までの間で、八専を除きます。

    詳しくは、当社HPの住まいの勉強会 江端林業 代表 江端 俊慧氏の木を伐る時期と耐久性をご覧下さい。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     森林ツアーの様子

     

     

     

     

     

     

    また年2回開催される森林ツアーにお越しいただけますと、美味しいお肉を食べながら、美しい自然に囲まれながら、その点をじっくりお聞きいただけるかと思います。

     

     

    「八専に竹伐らず」という言葉があります。
    暦の上の選日で、八専の期間に竹を切ると、その竹は腐りやすく、虫が付きやすいといいます。

    また、「八専の日に白菜や大根を取るな」と亡き母はよく言っていたものです。

    八専に竹伐らずと同じ意味合いで新月伐りという言葉もあります。

     

    私たちが使っている池田杉や河田杉というのも伐り旬で八専を除き、伐採をしています。

    先人の知恵を大切に守っているのです。

     

     

     

     

     

     

    池田の山

     

     

     

    伐採した後、杉については翌年の梅雨時期までに葉枯らをします。

    なぜ梅雨時期を跨がないかというと、梅雨を過ぎると虫は動き出すため、その影響で木材に虫が入りやすくなるのです。

     

    葉枯らしの後、速やかに製材をかけ、柱については半年ほど、横架材については半年から2年の間、当社の工場で散積みし、1200坪もある乾燥土場で風に当て天然乾燥させます。

    手間を惜しまず、昔の言いつけを守り、その木その木の特性を生み出す工夫をしています。

    このようにして光沢ねばりのある、耐久性の良いタフな材料になるのです。

     

     

     

     

  • 2012年01月26日

    年を新たにして、再度思うこと。 ~檜ばかりが素晴らしいというわけではないのです~ 素材力その1

    今日は素材力についてお話します。

    まず1つ目。

    「檜が良い、檜でないとだめだ」等盛んに謳うメーカーがありますが、私はそうは思いません。

    福井には95%杉材しかないのです。

    若狭地方にはごく一部檜がありますが、福井の山にはほとんど杉しかありません。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    杉樹齢50年(江端林業)

     

     

    確かに檜の方が杉よりも成長が遅く、ねばりもあり、良い香りがすることは事実です。

    通し柱等に檜を使うことは決して悪いことではありません。

    当社でも通し柱には基本的に5寸の檜を使っています。樹齢80年前後の北山檜です。

    色々なメーカーは白太を多く含んでいる檜の材料を土台に使用していますが、私はあまり感心しません。

    白太は栄養が多く、白蟻の被害にあう確率が高いのです。

    一つ一つの材料を適材適所に使用することは昔から行われていたことで、歴史が証明しています。

    詳しくは当社のHP ~とってお木の話~ を見てください。

    全て檜が良いというわけでは決してないのです!

     

     

    以前当社が広島の業者から檜を入れたときのお話です。

    広島の業者は「なぜ福井の人は檜、檜というのですか。我々が檜を福井に持って行き、そして福井の杉を持って帰ると高く売れるのです。福井で育ち風雪に耐えた木材はねばりがあり、評価が高いのです。福井の人は無いものねだりなのですねー」といわれたことがありました。

    私も「うーん、そうだなぁ。その通りだ。」

    的を射た一言でした。

    自分の足元に素晴らしい素材があるということを思わされた出来事です。

     

     

    そのことがあって、広島の檜や四国の檜、九州の檜というのは当社では使わないようになりました。

    当社では構造材では池田杉・河田杉・吉野杉・三重杉を、化粧材では北山杉・秋田杉・北山檜・吉野檜・木曽檜(木曽地方の東濃檜)を使用しています。

    ほとんどの方はご存知の木材でしょう。要するに「」です。

    名産と呼ばれる産地では、土壌がやせていること・手入れする山主さんが成木になるまで5回ほど枝打ちをを行います。(この作業のおかげで密な年輪になります)

    そんな山主たちが何世代も山の管理をしています。

    そのため、銘木が育つ環境にあるのです。

     

     

     

     

     

      (荒れ果てた山)

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    管理されていない山は、取れる材料(良木)が極端に減ってしまいます。

     

     

     

     

     

     

     (江端林業さんの管理された山) 

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     (伐採の様子)

     

     

     

     

     肉でたとえると、神戸牛と、アメリカ牛やオーストラリア牛。

    値段も味も違いますよね。

    どこの産地の木を使っているかということを、我々はお客様に明確にお伝えする義務があるのです。

    住まいは高価な買い物で、一生物です。

    どこの馬の骨か分からないのでは困りますね!

     

  • 2012年01月14日

    年を新たにして、再度思うこと。 ~設計力~ その2

    私はハウスメーカーに育てられてきましたが、その中でハウスメーカーに疑問を抱いたことを以前ブログでお話したかと思います。

     

    その中で今回は設計の実態についてお話します。少し長くなるかと思います。

     

    ハウスメーカーのカタログはお金をかけ、良い写真家を使い、紙質も良い為非常に出来栄えが良くなります。

     

    カタログに掲載されている展示場は、部材や設備、展示物(小物)、カーテンや照明に至るまで一流のものを使用していて、一流の設計者が設計をし、内装はデザイナーが作り上げていくために見た目・デザイン・住みやすさは極めて素晴らしいものです。

    ただこのような展示場は、坪100万円以上かかっており、現実味がありません。

     

    お客様は、この点で誤解をしてしまうのです。

    展示場に足を運んだお客様の夢は膨み、このような家がそのまま出来上がるだろうと思い込んでしまいます。そして以前のブログでも書いた通り、○○キャンペーンなどという言葉に踊らされ、契約してしまうのです。

     

    でも、ここで冷静に考えてみてください。

    展示場と自分の家とはかけ離れてきます。

    なぜなら、周囲の環境・家族構成・道路状況・方位・予算、一つ一つ全てが違うからです。

    営業マンはパターン化された住宅を用いますが、それでは間取り的にも無理がかかり、使い勝手が悪く、収納が不足し、金額も大きく跳ね上がってしまいます

     

    少し話がずれますが人の顔で例えてみますと、私はおちょぼ口で、目は大きく、眉毛は濃くて、鼻はすっと通り、福耳の女性が好みです。(^^)!

    当社の女性社員は非常に美しい方が多くおりますが、その社員たちを良いとこ取りしたとしても、きっとアンバランスになるのです。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    同じように、良いとこ取り(安価・見た目を重視・様々な要望)をした、設計者のいない家は設計理念が無い為に、基本が崩れアンバランスに出来上がってしまのです。

    安価に頼ったり、見た目を重視したりすると、経年変化に耐えられない材料を使用するしかありません。

    理念を持った設計者がいないがために様々な要望に応えすぎた家は、アンバランスなデザインになるのです。

    「展示場はあんなによかったのに、私の家はどうしてこうなったの?」ということになり兼ねません。

     

     

    また、規格住宅は一律の部材・部品・規格に従って行うので、福井のような多雪で多湿の地域では構造的にも老朽化が進みやすものです。

    調湿効果も思うように取れず、10年ほどすると内部結露が生じやすくなります

     

     

    そして営業所内にいる設計士は、設計者でなく、確認申請をだすための設計士です。

    家を一から作りあげていく設計者はいません。また、コーディネートもクロスや照明・カーテンを決めるだけで、色を合わせる単なる貼り絵でしかないのです。だから納まり図などの図面は書けません。パースはCAD化されているため出来ますが、単なるイメージ図にしかすぎないのです。基本の出来ている設計者ではないため、納まりが非常に悪くなります。

     

    心ある仕事がしたい。

    そのため当社では色んな部署を経験させ、設計会議や先輩や講師の先生方に教えを乞い、当社の設計マニュアルに基づき、知識と知恵を身につけてお客様に対応しています。

    設計も一から作りあげるため、お客様の希望に添いつつ、予算をクリアし、周囲の環境に適合し、設計者の思いも入れ作り上げていくのです。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    材料に対しては、良い材料を使用するのは当たり前で、永木舎の工場長が設計者とよく打ち合わせをし、構造計算に適応した材料と組み方で対応していくのです。

     

    また、当社ではお客様との打ち合わせを重要視しています。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    設計コーディネーターは、何度も何度も打ち合わせを重ね、お客様の思いが確実に現場に伝わるように何枚も図面を書いていきます。

     

    工務は品質管理長のチェックの元、工程管理報告書及び品質管理報告書を作成します。お客様が把握できるように、現場検査ではその書類を用い、お客様と共に現場をチェックしていきます。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    要するに、ゼロから一つずつ作り上げていくためにお客様にぴったりのものが出来、品質が安定したものができるのです。

    「こんなはずじゃなかったのに・・・」ということが無いように全社員で努力しているのです。

     

     

    よく言われることですが「永森は良いけれど高いざ」「あれだけの社員がいるから仕方ない。だから高くなる」

    それは間違いです。

    なぜなら、設計が良い・材料が良い・職人の腕が良い、この3つを大切にしているからなのです。これは1つ欠けてもいけません。

    外注の設計士に依頼したり、工務を雇わず大工任せにしたりする仕事というのは、自分の範疇外のことになると目が届かなく心ある仕事になりません。

    家は、で作り上げていくのです。 

     

     

     

     

    (エーシングループお客様感謝祭の様子)

     

     

     

     

     

     

    コストダウンすべきことは流通過程を変えたり(中間マージンを無くす)、手形を切らなかったり、一環体制を整えたり、大量仕入れすることなのです。

    社員を減らしたり、材料を悪くしたり、職人の手間を減らしたりすることがコストダウンでは決してないのです。

     

    このことを勘違いしないで欲しいのです。

     

     

    お引渡のときによく言っていただけることです。

    「永森さんて高くないじゃん!だってこれだけのことをしてくれたから。」

     

    ここで一句。

     

    目指す夢

    全員野球で

    家作り

     

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